N-VAN キャンパー、いよいよ具現化
HONDAのN-VANが発売され、次々とレビューや試乗レポも増えて来たことで、その前評判通りの使い勝手も明らかにされつつあり、今後も追加情報が期待されます。
さて、この車にもっとも期待される機能が汎用性で、軽自動車という制限の多い中での使い勝手と機能の取捨選択を、しっかり事前リサーチで絞り込んでいます。
HONDAはかつてのメインコンセプトであった「MM思想」をさらにこのNシリーズで進化させ、加えてマーケティングのMを加えてMMM思想ともいうべき壮大なチャレンジをしているのかなと。
その集大成がこのN-VANであり、NシリーズはN-BOXでその成果を確かなものにし、前評判と実績で人気を博しているようですね。
N-VANでは、ワークとホビーユーザーにどれだけ注目されるかがテーマだったので、旧車のバモスにホビオを追加し、両方のニーズをしっかりと確かめていたと思われ、加えてN-BOXでも効果の出た試作品でのモニターによる評価の結果で、最終調整を実施しているはず。
その効果は前評判ではっきり出ていて、メディアでの評判も懐疑的な印象が一切無かったこともあって、一般ユーザーにも好意的に認知されたことが、宣伝効果を大きく高めたと思われます。
N-VANの両輪であるワークとホビーの使い勝手は、これからの実績によるものの、メーカーサイトをご覧の通り、膨大なオプションを設定していて、サードパーティーのオプションを待つまでもなく、ほぼ基本的に追加が必要なパーツは準備されていて、それを買うかどうかは別としても、誰もが容易に使い勝手の良さを実感できるし、加えて利用シーンやアイデアを公募しており、実に想像力をかきたて易くなっているのも、この車の魅力アップに大いに効果がありそうです。
仕事ユースも、ハコ軽自動車ほどの積載性の無さから積載シーンを絞り込んでいて、最大のネガティブ要因だった荷室長の限界については、予めマーケティング済のようで、例えばサンパチ判と言われるコンパネやプラスターボードの様な長尺物建材を、目一杯積むシーンのニーズは、軽自動車では少ないことを掴んでおり、その点を割り切った上で、助手席側に少量積載しやすい工夫にとどめ、室内長の短さを室内高さアップで汎用性を高める工夫がみられます。
N-VANをあなただけの「秘密基地」に変える。|Circle h(サークルエイチ)
HONDAは、かつての初代CITYやStepWGNの時のように、新しい車のニーズを切り開くのがとても得意な企業でしたが、おそらくN-BOXでの成功に確信を持ったのでしょう、N-VANでも新しい提案ができると。
こうしたユーザーの希望をどう形にしていくかは、起業力でも経験値だけでもできないセンスのようなものが必要で、そのセンスは創業者の本田宗一郎氏から受け継がれたものかもしれませんが、その大元には技術や財力でなく、求められるものを正確に形にする表現力、つくる側が求める側の思いに寄り添う思いの強さに比例するように思います。
売れる車をつくるというより、求められる車をつくって売るのが、センスのあるメーカーなのかもしれません。