くろまのパーソナル・ワークショップ

生活・仕事への分析力向上を目指し、あえて辛辣に物言います。

Q「QAnon」の陰謀論と、情報操作の闇

私たちには、情報の海に溺れかねない時代を乗り切って行かねばならない多くの試練が待ち構えていて、今まさに注目されるキーワードやセリフには、思わぬ罠と戒めがあることを、見直さなければならないと思っている。

そのきっかけとして、 陰謀論者にとって新たな餌となる新展開となるかもしれないトピックを見つけたのでこの話題から、単純にないがしろにできない上に見えにくい陰謀論の根っこを考えたい。

 

www.newsweekjapan.jp

トランプ政権を支える陰謀論「QAnon」とは何か|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

 

これはまるで、エヴァの新バージョンタイトルと見紛うまでの、摩訶不思議なイメージを与えるが、その実はなんのことは無いお決まりの陰謀論の焼き直しに過ぎないことに気づく。

今でも都市伝説ネタでは枚挙なく現れる「UFOと宇宙人」で散々展開されたロジックと何ら変わらないからだ。

 

ちなみにおさらいしておくと、UFOテクノロジーの存在と宇宙人による陰謀は、話題にされる時代時代に合わせて色形を模様替えし、その時代の最新ネタとして加飾され注目度と話題性を維持してきた。

わかりやすく言えばそれらは「UFO教」とも言える新興宗教と解釈でき、そのソースを提供する“教祖”の実態は明かされることは無かったことを考えると、Qの陰謀論も同じ経緯をトレースすることになるんだろう。

 

これで話が済めば私たちは楽なのだが、そうは行かない所が重要。

 

これらの陰謀論の特徴は、根源を謎として発達するメディアを駆使して情報拡散することで、さも「あるある」な真実味を感じさせてしまう点で、この新興宗教ならぬ新ビジネスモデルは、主にアメリカの情報メディア企業と、個人事業主に多くのビジネスチャンスをもたらした。

この事実は、例えば個人のYoutube発信者でさえ起業チャンスを作っているし、利用者にも同時に、表向きには娯楽としての裾野を広げるのに貢献してきた。

 

ただ、その一方で事実のすり替えを容易にする問題も指摘されていて、決して単なる都市伝説と割り切るには、合点がいかない所も多い。

これらの発信者のニュースソースは、これだけ発達したメディアを駆使しても曖昧なものであり、それを良いことに「在るかのような事実」をギリギリの一本橋渡りを容易にさせてしまったし、その膨大な量によって子供への影響も大きくなった。

 

この問題は、単に「嘘っぱちだから信じるな」と一刀両断して済む簡単な話ではなく、白黒の判別をより難解複雑にされる「グレー情報」の弊害に及んでおり、これによって私たちは実際に起こっている事実さえも受け入れて良いものかどうかに迷わされる立場に追い込まれているということを意味するのでやっかいだ。

 

逆にメディアの過半数を握ることができる企業が、それを武器として優位な情報発信が可能という事実は、それこそステルスな陰謀であり闇なのではないかと考える。

一旦闇化した情報は、さらに相乗効果で闇の上塗りをして「白と黒」の攪拌を繰り返して世の中の事実を判別しにくくさせるし、メディア情報発信の無料化でさらにその一端を私たち自信が組み込まれていくジレンマに、何人の人が気づき、意識して行動しているか?

 

 

最後に一つ、こうした情報のなかで妙に共通する“数字”や“キーワード”に違和感や不安を覚える人は少なくないと思うが、それこそ情報撹乱の常套手段として記憶しておいた方が良いかもしれない。

今回取り上げた「Q」という記号も、よく囁かれる「3」という数字の共通性も、法則性を意識させることで、意味のない情報に付加価値をと優位性を加えるための、あくまで文字遊びに過ぎないということ。

 

まさに、某局の都市伝説番組の決まり文句、

「信じるか信じないかは、あなた次第です!(キッパリ)」

の意味するモノとは……

発信者(企業)側の情報価値判断の責任転嫁を容易にし、受信者(消費者)側にそのメリットよりも多くのリスク取りに誘導する常套手段であり、その対処としてはより「数学的な思考」を根拠にした判断力養えるかどうかにかかっている。 

 

注:上の決まり文句の引用は、決して該当番組の事実を批判・隠喩するもので無く、テーマにあげた状況を的確な表現方法例として取り上げただけで他意は無いです。

こうした時代にあって、情報の認識力の低下は、今注目されるN局の名物キャラが放つ

「ボーッとしてんじゃ、ねーよ!」

という叱咤激励を象徴するセリフもあげ、公平を期したいと思います。