くろまのパーソナル・ワークショップ

生活・仕事への分析力向上を目指し、あえて辛辣に物言います。

「ワンフェス」作家保護と拡販の間で

今冬の「ワンダーフェスティバル(Wonder Festival)」は、昨年以上に盛大であると同時に、著作物の版権保護によって足かせとなっていた拡販への、新しい試みがされたようですね。 

 「1日限定の版権販売」

gigazine.net

ワンフェス2019[冬]一般ディーラー要注目作品まとめ - GIGAZINE

 

電子書籍著作権保護でも、古書販売文化のあるこの国では、その性質上の矛盾がネックになっていて、明確な電子データの所有者証明と、正規であっても拡販上の限界があって、イマイチ普及を阻んでいます。

フィギュアは、日本の緻密な技術力とジャパンアニメ文化の認知によって、世界的に広がる日本文化の優位性の一つですが、中国などの「度を超えた模倣文化」の警戒感もあって、著作物の保護を担保しながらの拡販の難しさを孕んでいますが、その課題に一石を投じたとてもポジティブな試みですね。

 

純粋に、アーティスト・職人の創造と表現力を認めて欲しい、と綺麗事を言っても売れなければ意味がないわけで、アートのジャンルに括られながらも、特にアニメ自体が商的要素をベースにしている以上、そこからの派生アートは「売れてこそ本懐」。

意外と日本人的には芸術と商売を分けてしまいがちですが、海外の人々にとっては全くのシームレスな現実で、もちろん「売れるだけの魅力・実力」の評価があってこそですが、販売を伸ばす方法も積極的に研究され、実戦投入されるべきものでしょう。

 

海外からは独特に見られる、「並ぶ文化」「集う習慣」を楽しめる日本気質によって、今までマイノリティだったマンガ・アニメが市民権を得て、模倣さえされるようになったアニメ・フィギュア・コスプレを「祭り」として楽しむ文化は、日本人には珍しいオリジナルであり発明として、誇りに思います。

だからこそ、性別はもちろん年齢や趣味の違いに関係なく、もっと正しく認知され空気のような広がりを見せて欲しいですね。