くろまのパーソナル・ワークショップ

生活・仕事への分析力向上を目指し、あえて辛辣に物言います。

現政府の経済誘導の方向がよくわかる事実

NHK総合のドキュメンタリーで流されたドラマを見て、その番組メッセージを直接的ではないにしても、くろまなりに考えてみた。

 

働いた対価を得るのは当然なのに不当に感じたり、より良い職場を選べないばかりかその職場さえ低賃金労働者に奪われてしまう、今の職場環境の悪化の影響を受ける人が増える中で、政府がフライングしたものの一端引っ込めた政策を、知って愕然とした人も少なくないだろう。 

 

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「最低賃金の全国一律化」が日本に新たな格差を生む可能性(ドクター Z) | マネー現代 | 講談社(1/2)

 

 これに異論がでなければ、間違いなく全国の地域で最低賃金をベースに標準化されるのは間違いなく、可決後の改正が実現しないのは過去の事例通りで、政府がスポンサーである大手民間企業とそれらが運営する経済団体の意向を無視できるはずがない。

それでも彼らは、国民の真意に背を向けた政策を目立たないように小出しに成立させていくのだと思うと、胃に穴が開きそうだ。

 

この真実を都市伝説というオブラートで包んだ陰謀とするのに、誰もためらいはないと思うが、現実には国民の真意にままならないこれらの行動を陰謀と陰口を叩くしか為すことがないだけであり、傷の舐め合いでしかないかもしれない。

日本人は日本語の表現方法が豊かなだけに比喩がとても好きな民族だと思うが、それ故にストレートの物言いに慣れていない。

 

その真相には「一人の発言力は無力だ」という諦めが最初から植え付けられているためといわれ、義務教育で教えられる基礎知識の文章には「日本人の劣等感」を強調する述語で締めくくられている例が思いのほか多い。

ある一説では、そう言う表現方法の教科書しか審査に通らないそうで、歴史事実の改定は年々あるものの、その事実が悪者日本人という帰結で締めくくられるロジックは益々改悪されているらしいのだ。

 

これを指摘して支持されていたある識者は、その家族の突然の謂れなき退任劇によって抑えられてしまったし、この話になくとも日頃の報道で「腑に落ちない顛末」を見聞きするシーンを体験することも多いと思う。

こうした反論しにくい事実の捏造は、書く人には圧力がかかり、隠す人は時の人として祭り上げられ、それを抜けようとしても叶わない蟻地獄に落ちていく。

 

先日放送されたNHKの「詐欺の子」を見て、国民全てが巻き込まれている現実に、詐欺の子たちのそれがシンクロして胸が詰まった。

 

このドラマは決して他人事でない今を比喩している点で、日本人らしい番組作りだと思えるし、人と関係しながら生活する全ての国民が、このどれかのキャスティングの誰かに比喩される役割を担っているという現実を、理解した上で行動しなければならない。

 

このドラマのキャスティングは、珍しく特定の主役は設けられていなかった。

 

そう、全てが主役であり脇役なのだ、その多様な解釈が現代社会を生きる上で最低限必要なスキルであり、半正義・半悪は当たり前で、そのふわふわした馴染みにくい感覚に早く慣れて自分の足元を確かめないと、いつのまにかすくわれてしまう。

 

そうなった後では復帰はとても難しいし、自分だけが確かでも不十分であり、そんな不確かな現実の中で、曖昧が大好きなというかそれに逃げていった日本人は、ますます迷宮の世界に、迷い込んでいくのだろう。

 

せいぜい私たちは、その現実を他国や他人に利用されないように、二本の足で踏ん張るしかないし、それがいよいよ無理ならばドラマのキャストたちが自首したように、その愚かさを認めた方が早道だと言うことかもしれない。