自動車界の巨人、動く
世界の大手自動車メーカーがEUの環境規制に準じて、我先にと電気自動車での環境対策への対応に動いたのにたいし、世界1位2位を維持しるトヨタ自動車は淡々と準備に時間をかけ、具体的な製品化をなかなかしませんでしたが、ついに動きました。
あくまで、一般に流れるパブリッシングを基にしますが、今後の同社の繰り出す製品群の可能性について書きたいと思います。
トヨタの電気自動車は「軽」より小さい! 2020年に超小型EVを発売 | マイナビニュース
今回具体的に公開されたのは、電気自動車のラインナップ展開とするプロトタイプにとどまっていますが、その姿には少し自動車の車種に詳しい人なら、この車種が……と容易に想像できてしまえそうなくらいに具体性を持っているものです。
これだけでもトヨタ自動車の商品ラインナップの構成が読み取れますし、ある程度の具体的な戦略が読み取れてしまいそうですが、その意味で今回の発表の他者へのインパクトは大きいものと感じました。
大きな課題は優れた電池メーカーとは言え、中国政府の影響リスクの高い中国資本との提携の是非ついて懸念はあるものの、技術力は評価できても課題の多い中国資本との今後の付き合い方に一石を投じることになるでしょう。
トヨタ、超小型EVを販売 来年から 電動車販売目標5年前倒し 中国電池大手と提携 - SankeiBiz(サンケイビズ):自分を磨く経済情報サイト
電気自動車の要となる、優秀な電池の調達はどのメーカーでも頭の痛い課題ではありますが、そのテーゼをトヨタ自動車なりに提案したのでしょうし、この回答は他者がすでに具体的に動いていることへの牽制でもあります。
国内では日産・三菱が一歩先を行っていて、ホンダも独自性を打ち出す提案を初めていますが、国内市場では世界のそれとくらべ根本的な交通インフラや諸問題の解決のおくれが指摘されているように、自動車ユーザーへの本格的なコスパの高まりはまだまだ先になりそうです。
電気自動車はまだ早い!? 8割弱が“EVまだ買わない” 【みんなの声】|特別企画【MOTA】
日本の独自の事情を抱えながらも、王者トヨタ自動車が動いたことで、政府による本格的な通信やインフラの整備拡張も本格化していくと期待できます。
この両輪が国内で整って初めて自動化を併用した電気自動車の市場がかっせいかすることを考えれば、トヨタの動きはベストなタイミング、むしろ早めのタイミングだったのではないでしょうか。