くろまのパーソナル・ワークショップ

生活・仕事への分析力向上を目指し、あえて辛辣に物言います。

隠して構わないことと、隠してならないことの見極め力

陰謀論者が台頭したり都市伝説に胸躍らせる時期には傾向があり、それは流行る地域のゆとり度合い、つまり景気の良し悪しに大きく影響すると考えられる。

 

日本で言えば数年前つまり平成晩期の景気後退が表面化されにくかった時期に、何十年かぶりにスピリチュアルやUFO、不透明な組織の過激陰謀論などが急激に注目され出したことが物語っている。

 

この傾向は、現実のモヤモヤした疑惑や不満を、代弁する癒し効果があるからで、その範囲での傾倒であれば、キリスト教で言う懺悔と同じ効果は期待できる。

 

しかし、令和に入って軍事的緊張や米の経済制裁など明確な経済変化が顕著になった今、その流行は現実論者には弊害こそあれ何の役にも立たなくなりつつあるようだ。

 

当時筆者がのめりこんだ時代には、ミステリアスな話題を代弁するのが「ジョージ・アダムスキー」だったり「エマニュエル・スゥエデンボルグ」であったが、それを捨てた今改めて今の流行を見ると「 超能力者インゴ・スワン 」だったり「 」であるらしい。

 

これらの流行は、ネットの情報拡散力の発達で単に過去の蒸し返しに終わらず、高度な偽装も加えて社会問題化するような勢いを感じるのは筆者だけではないだろう。

 

当時もいまも安定して重宝されるのがNASAなのは、あらゆるコアな陰謀を神の様に信奉していた重度だった筆者にも、微笑ましい話題だったが、そのNASAだけでなく世界を騒がせる国際問題や人種問題などの現実的な混乱さえも、安易にUFOと結びつけたり現実問題の解決や正しい判断情報の撹乱にさえ使われる複雑さは、見るに耐えない。

 

この現状に、元陰謀オタクが伝えられることは、嗜好性の高い陰謀論は自身の内面において展開し自己満足するべき嗜好品であるという、線引きができない人には麻薬のような危険性が高いものだと言うことだ。

 

YouTubeを見ても同世代が本気で事実誤認を発信する動画まであったり、素人が商用利用に煽ったりと、バリエーションに富んでいる様は閉口の極みだが、これらを本気で信じる人は、どれだけいるかいないかもよくわからないミステリーな時代。

 

個人の情報発信でさえ、炎上やディスられてなんぼとな考えを憚らないものがいる情報市場は、ある意味たくましささえ感じるが、情報の信ぴょう性を判断するリスクが受信者側に突き付けられる空気が作られている以上、発信者側は可能な限り視聴者側の配慮の練度が、結果的に評価の向上につながることに気づいて欲しいものだ。