新規参入、楽天「通信基地局事業」の遅れは、チャンスにできるか?
楽天のスマホ事業参入を表明後の基地局設置の遅れが問題になって、サービス料金引き下げを狙っていた、菅官房長官も苦言を呈していることについて。
実際に、新規参入業者にはかつてのsoftbankがそうであったように、基地局設置の諸場代が割高にされたり、既存既得権益からなかなかの軋轢を受けて、思うように進まないとされ、楽天も例にもれず事実本格サービス提供が来春まで延長している。
楽天は、その間を少しでも埋めようと、地域限定で試験サービスを開始するとしているが、それに加え楽天にとっての助けになるかもしれない、docomoが発表した方針に注目してみたい。
ドコモ5Gが9月20日にサービス始動!5Gで生活はどう変わる? (NTTドコモ dアプリ&レビュー)
特別楽天の肩を持つつもりは無いが、上の記事にある国内5Gサービス開始は、楽天にとってもアドバンテージになる要素で、同社ははじめからこの技術へのソフトウェアによる比較的柔軟な、切り替えが可能なシステムを導入している。
そのため遅れはしているが、docomoがすでにファーウエイ製5G設備を採用しない方針を出したことと併せて、これから各社がその準備・開始するタイムラインは、docomoを除き平等ということになった。
これは楽天が、設置の遅れをしている分を5G対応と一緒に進められるメリットを生んでおり、今回の遅れは万全を期すと解釈すれば、かつてのsoftbankほどのデメリットにはならないかもしれない。
むしろスマホユーザーが注目すべきは、全社の共通ゴールである5G完全対応のランキングであり、全国で均一に利用可能になるまでの各社の動きにかかっている。
実際に、楽天がこれを想定していたとは考えにくいが、「棚ボタ」になるのは間違いなさそうだし、ユーザーとしても選択肢と企業間の競争が適正化されるのは、好ましいことではないだろうか?