くろまのパーソナル・ワークショップ

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決算黒字でも安心できない市場経済の複雑な事情

世界で自動車業界の低迷が続いている中で、トヨタ自動車決算で前期の黒字計上を発表したものの、その趣旨は開発費捻出のためにいっそうの原価引下げなど、決して楽観視する姿勢を見せずより一層の引き締めを示した。

 

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トヨタ、過去最高益の裏にある新次元の「ケイレツ搾取」【決算報19秋】 | ダイヤモンド 決算報 | ダイヤモンド・オンライン

 

この意思表示は、かつて以上にトヨタ自動車の企業ヒエラルキーの引き締めを意味し、

関連下請け企業や傘下はますます製造コスト引き下げを、要求される厳しい関係を明かにしたことになる。

 

関連企業では、ようやくアイシン精機デンソートヨタ下請け採算性から、独自製品による独立採算化を達成できたばかりで、よもや中小企業にとっては青天の霹靂であるのは変わら無い。

 

本来中小企業に課題とされる独立採算化を進めるには、より一層厳しい状況が作られたことで、大規模な企業淘汰が起きることで、国内への影響が大きいと見られる。

 

中小企業の新市場開拓の手段として、海外進出にも積極的に参加しなければならないこのタイミングで、国内外のコスト競争にも晒されながら、競争力を維持できる体力が要求されることになる。

 

高品質を武器に付加価値を高めたいところだが、新興国市場との要求品質ギャップで、過去に大手がつまずいたように、より市場に合わせた品質調整がどこまで対応できるかが勝敗の鍵になる。

 

その持続体力を維持するために、大幅な設備投資で対応するか、限定的な市場に絞って特化していくか、その判断は将来への生命線となる。