世界市場につながる、自動車開発の発想とその実益
アイドリングストップで燃費向上と言う認知がようやく定着しだした昨今に、今度の新型車がアイドリングストップ機能の不採用となる記事を読んで、考えたことを書きたい。
この記事の示す根拠が真に正しいかどうかはさて、動機としては説得力を感じたと同時に、そもそもエコカー減税などの節税対策そのものに、費用対効果を考慮して、如何程のメリットが消費者にあったのか、振り返ると……
【燃費至上主義に終止符!? それとも…??】新型ヤリスがアイドリングストップをやめた意外な理由 | 自動車情報誌「ベストカー」
筆者はアイドリングストップの消費者へのメリットは、特段無かったように思った。
地元企業トヨタがこの行動に出た事は、そこに課題を見つけて根本的カイゼンを示した事を意味するが、他の国内メーカーでは、この変化に追随することは開発力において困難である。
筆者が予測していたように、飽和状態が続いた国内の市場規模と、自動車企業数の不均衡は、世界目線で見て見れば、不健康でありトヨタがスバルを筆頭にスズキやマツダを傘下に置く動きを進めたのは、当然の帰結だ。
アイドリングストップ機能は、決して決定的な燃費向上の方法でないことは、誰もが知った上で選択されていたが、この事実が示されたことで根源的なサービス指針に大きな変化が生まれることを期待せずにはおれない。
その実現には、私たちユーザー自身がその目線で見て、自動車に限らない商品の吟味をすべきであるということを示したのだろう。
その意味で、企業の方向性をアピールするスモールカーで示したこの小さな差は、
今後、上位の全車種へも展開されるかどうかは、消費者の判断つまり市場の動き次第であり、
市場の理想的なベクトルをを担う、大きなターニングポイントだ。
そして、国民を差し置いても経済成長を優先する、政府が護るべき日本の優位性のひとつでもある。