くろまのパーソナル・ワークショップ

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北の試練、南の思惑。日本はどうする?

北の試練、南の思

北のかの地の国で、いよいよ噂が現実になる報道が直前にでてきた、チェックメイトもカウントダウンが始まったのだろうか?

 

金正恩氏が既に死亡していると言う噂は、陰謀説レベルなら2月頃から出始めていたが、アメリカが金正恩から親書を受けたと発表した4月、北朝鮮は傀儡の韓国政府を通してこれを否定したり、真相が面に出ることはなかった。

 

アメリカは公式上金氏生存の立場、中国は既に無きものとして動き、韓国は神格化し南北統一の象徴にし、日本は国内傀儡派によって生存と見ているが、どの国にとっても影響力の大きい北朝鮮の情勢から目が離せない。

 

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「韓国は3歳児」と罵倒する“毒舌の美人妹”金与正の正体《金正恩死亡なら後継者に?》(文春オンライン) - Yahoo!ニュース

 

この事実があって、筆者はほぼこの陰謀説が事実に限りなく近づいたと悟ったが、正式な発表がどこかの国から発表されると言われると言われたり、金氏の実妹であり実質No.2である金与正氏が、書記長職の実務を執っていることから、既に生存の成否より今後の北朝鮮スタンスへと、視点が移っている。

 

金正恩の死が当国の北朝鮮から発表されないのは、その事実が国の存亡や存在感そのものにダメージになるので当然消極的なのは理解できるが、どこから発表があるのかは北朝鮮シフトの準備が整った国で、中国・韓国・アメリカのどれかだろう。

 

もっと深刻なのは、北朝鮮は正恩の後継を現実的な妹与正にできるかのジレンマと闘っていると思われるのだが、男尊女卑の慣習が著しい北朝鮮の老官僚や軍が、優秀な女性党首を受け入れられるのか、それとも殆ど政治にかかわらない残りの血筋の者を、軍部の傀儡としてたてるのか。

 

どの結果になるにしても世界の多くの関心事は、開発中とされた核ミサイルの政治利用の行方だが、今のところその点に従来と変化は見られないし、与正氏統括の下ではしばらく主だった動きは無いだろう。

 

次に日本にとっての最大の関心事は、何といっても拉致被害者の返還問題だが、この点で女性党首の執政においては、反中国化する傾向の中で日本からの経済援助という選択は、最も現実的な選択肢になり得る点で、日本政府の働きかけに期待。

 

主軸は、今後核を盾にして外交を進める姿勢に変化が起き、正常な外交政策に舵を切る可能性には期待したいし、冒頭に書いた北朝鮮からアメリカへ出された親書が、金正恩でなく与正からのものであれば、可能性は高くなる。

 

女性党首が成立しにくい国内のパワーバランスの中で、実力に加えてアメリカの後ろ盾を、核兵器無力化をカードにトレードしたとすれば、トランプ氏の友好的な姿勢は変わらないと言う発言にも合致する。

 

また極東情勢において重要だった韓国米軍基地撤退後に、北朝鮮に拠点を置く戦略もあるかもしれず、もし実現すれば従来の日本、新たに加わる台湾に加え最も中国・ロシアに近しい北朝鮮に、拠点を咥えられるメリットは計り知れず、極東戦略の優位性が一気に高まることになる。

 

男尊女卑慣習の強い中で軍・長老らの思惑が、与正体制派がどこまで国内で実力を認めさせることができるか、それとも男子継投にシフトするのか、今中国共産党の世界的悪政が注目されている間に、旧体制から脱皮・革命を成功させられるか注目だ。

 

最後に、アメリカに引かれながらも日本バッシングを止めず、南北統一を悲願として北へ歩み寄りを進める韓国の働きによっても、世界の味方や北朝鮮政策の軟化が期待できるが、文韓国大統領の統一意図に核兵器保持国の目論見があるのなら、いずれ世界から完全に無視されていくだろうと見ている。