くろまのパーソナル・ワークショップ

生活・仕事への分析力向上を目指し、あえて辛辣に物言います。

成功への最短距離とは、既得権益を活用できるかにかかっている

 既得権益は一般的には悪であり、多くの人にとっては反面教師になっても、目標で在ってはならないと毛嫌いされるものだが、組織の仕組みが複雑でおいそれと突破することは、ほぼ絶望的とされる。

 

その絶望感に多くの人が迷い、既得権益を避けて成功を目指す者が出てくるが、これはむしろ自滅行為であり、たとえ若者故の正論をたたいてもそう長くは続くものではない。

 

かといって、大人になるとその現実に疲れ果て、好む好まざるに関係なく既得権益に、ただ巻きとられていきがちだが、そこまで自己を卑下する必要もないのだ。 

 

国内での既得権益構造は、現在多くが高齢者の経営者・政治家・官僚によって維持されており、次世代の既得権益者の継投如何にかかっていると考えられるが、このシステムの成功伝説しか認められないために、これが唯一の正攻法と誤解され易い。

 

しかし、これは誤解であって彼らの敷いたレールを、そのまま有難がって使おうとするから通行料として、自分で稼いだリソースをかすめ取られるのだし、自分で敷けるレールを模索し、そのための行動に全リソースを注ぐだけなのだ。

 

その成功例はスポーツ業界でみれば、理解しやすいかもしれないが、スポーツ業界で例えばプロを目指すとする。

 

しかし国内野球連盟などの外国人枠制度が、海外メジャーリーグなどと違うオープンチャンスの弊害になっていたり、ゴルフでもプロゴルファーを目指すプロセスに、独自制度があって、海外メジャープロを目指す場合より縛りや、稼ぐチャンスがかなり限定される。

 

それでもその敷かれたレールに甘んじ、既得権益の契約条件を全部飲んでまで、せっかく開花したかけがえのない才能を預けてしまう若者があまりに多いのは、彼らが世間に未熟で学校でも・経済学や処世術は学べなかったためだ。 

 

その中でも、比較的発足が新しいサッカーやバスケでは、国内式でないが合が多く独自縛りが小さいものの、経験が浅いが故に団体経営維持に苦労しているところが多く、安定していない。

 

ただ、サッカー・バスケットだけでなく、ゴルフ・ボクシング・スノボーなどの新参スポーツでプロを目指すのには、ベテランでなくとも競技参加のチャンスの多い海外ルールを利用して、プロを目指す方が結果的に成立しやすいことが、日本人でも多くなっているという。

 

本来、世界規模で見れば、主に米英欧のルールが主力であって、日本ルールは興業として見れば既得権益者に旨味はあっても選手や観客へは全く無いと言っていいわけだから、その選択肢は合理的である。

 

今ネットサービスの普及で海外メジャースポーツ観戦が容易になったり、グローバルに情報交換ができるために、既得権益などの日本独自の興行収益システムが、いかに閉鎖的で柔軟性に欠けるものかが露呈されつつある。

 

それに対し、海外の既得権益は市場が世界全体であるために、興行者の利益も半端ないにしても、選手や観客へのフィードバックも大きいのも事実である。

 

それ故、プロを目指す選手のたまごとなる若者やスポーツに詳しいファンは、そのフィードバックのより大きい市場ヘ目を向け、よりそちらへリソースを注ぐ者も増えだしているというのが現状のようだ。

 

つまり、成功や利益増大のチャンスは、今までのように国内の既得権益や縛りに準じる姿勢を捨て、グローバル市場に自己投資する、金融投資と同じ目線とスタンスに切り替えたほうが、成功確率も新規参入の可能性も遥かに高くなるということだ。

 

毒を以て毒を制すというように国内既得権益に気を奪われ続けても、精神を病むだけでありあと数十年後の完全世代交代後を待ってからで無いと改善目処は立てられない現実は無くならない。

 

上ではスポーツ業界での例を示したが、その他の業態においても同じで、我々はどのみち変わらない、国内外の既得権益を天秤にかけ、より成功チャンスの多い既得権益下に与えられた市場を利用し、効率良い利益を得る選択すべきでは無いか。

 

既得権益に限らず、憤りにに対して闘うには、まず自分を助けながら活動を継続できる体力が無ければいけないが、これが現代社会ではお金であり仕事であったりするわけで、最低限の既得権益を容認することは避けられない。

 

海外進出が鉄板とは言わないまでも、ある程度の目的を達成するには、敵を認め、柔軟に課題をクリアしながらゴールを目指す姿勢は、賢明な行動であり綺麗ごとを否定する行為にはならない、この知恵と器用さを知っておくことが、目的達成のための最低限のスキルである。

 

この行動は、年齢が若い人ほど成功の実現性は高く、目指す先がプロとして身を立てるのであれば、スポーツでもゲームでも起業家であっても、それぞれの市場をできる限り広い視野で見据えて、そのルートの突破において必要なことを学び、成功へのクリティカルパスを描くべきだろう。