くろまのパーソナル・ワークショップ

生活・仕事への分析力向上を目指し、あえて辛辣に物言います。

木を隠すには森に、リアルスカイネット・宇宙産業

通販大手が展開するAWS(amazon web service)が、宇宙産業に参画すると発表されたが、アマゾンは業界の垣根を超えた超莫大な資産を抱える、モンスター企業なのは周知の事実。

 

資産的に行き着くところまでいった企業が目指すネクスト・ステップが宇宙市場への進出ということらしいが、しかし宇宙には今のところ公的に見て顧客は居ないが、では何を目指しているのかと言うと、米軍需産業市場の巻取りらしい。

 

同企業が、地上の市場の設備投資だけでは消化し切れない資産を、単に内部保留するとは考えにくかったが、こともあろうに軍産複合体に食込もうとしているとは、当に青天の霹靂だ。

 

一代で短期に築き上げた新興企業が、利権バリバリの新規加入などありえないと言われる軍需産業に食込もうとしているとは、これは成り上がりが世界を支配する、スカイネットそのものではないか。

 

この目的を果たすには、通信網の高度な進化が大前提だが、本来通販大手がいきなりここまで極端な異業種参入すれば、少なからず波風が立つ。

 

その隠したい木を隠すにはどうするか?それは木を隠す森を育てる流れに乗ればいいと言うことで、都合の良いことにIT企業大手は通信企業と利害が合致して、5G通信網拡張を既に進めており、それなりの市場の理解も得ている。

 

この状態で、かつてはあり得なかった1民間企業の巨大利権市場参入、いや場合によっては乗っ取りが現実的になったと言える。

 

これからの時代、多くの人が描く近未来社会像の実現には、高速大容量通信網が不可欠という命題がほぼ常識として認知されているが、我々は何の抵抗も無くその空想を受け入れているのも、奇妙な話だが、それはさておき敢えて否定するものは少いだろう。

 

この一見違和感のない大前提が正当化されている社会で、世にも大胆な下剋上が静かに進行していると思うと、そう来るかというヤラレタ感が湧いてくる。

 

軍需産業と言ってもAWSが狙うのは武器産業そのものに関わらず、恐らく最終的に米国防総省の機能全てを取り仕切る程の規模にまで及ぶと想像できるが、当面目先の目標は監視システムとドローン兵器などの領域になるのではないか。

 

アメリカ合衆国は、国であってもそもそも建国目的は企業による、究極の自由主義市場の構築であったところからも、国家資産そのものの多くがスタートアップ企業・資産家のポケットマネーの様なものだっただけに、実力のある企業は下剋上が赦される風土がある。

 

古参・新参者何れも、共通の目的はあらゆる手段を使っても、地球上にありえる市場の絞り取りにあることは間違いなく、寝ていても資産が増える錬金術を得た者には、等しくチャンスを与える。

 

この仕組みこそ自由主義の根底であり、多くの人がこの事実を見ていないが、人の居ない宇宙にまで市場を拡大し、防衛ラインを広げた意味はここにある。

 

宇宙軍設立は決して宇宙人の襲来に備えているわけでは無く、情報通信網に進化によってより緻密に網羅される地上の市場を、より予測可能で管理しやすくを確かなものにするためにの、拘束でありセキュリティ強化でしか無い。

 

この動きの先に見えるものは、果たして何だろう?

 

やはり、スカイネットの支配する暗黒の未来だろうか?それとも閉鎖的でも安心できる究極こ保護社会だろうか?それはまだ判らない。

 

ただ今のところ言えるのは、未来は決まっていないという事実と、AIが予測する未来はそこに生きる全ての人の、思考と行動の結果大きく左右されるという現実だけだ。

 

幸いなことには、今のところ未来はどうにでも変えられる余地は残っているということだ。

 

AWSは一例でしかないが、こうした動きが結果を出し始める頃には、もう社会はほぼ方向性を固めている、だから今未来を些細な生活行動から立て直す行動が大事なのだ。

 

AIは、その一挙手一投足を見て進化する、人間の子どものようなもので、見せる行動によって未来は明るくも暗くもなり得る事を忘れないで欲しい。

 

お店頭様は見ている、AIは神でも天上界のような超越した存在でもないが、無垢な子どものような存在であるのは間違いなく、AIの育成ゲームは既に半ばまで進行しているということだ。