くろまのパーソナル・ワークショップ

生活・仕事への分析力向上を目指し、あえて辛辣に物言います。

今がバブルという認識

 今バブルだって認識ある人どのくらいいるだろうか?

 

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今の株価は1988~89年のバブルに近い (島影 真奈美) | プレジデントオンライン

 

そもそもバブルの成長時代から弾けるまでの経緯をありのままな体験した人々はあまりいないのではないか?

現にそのど真ん中を成人として過ごした筆者でも、ピンとこなかったのである。

 

当時経営者か会社の役員でなければその恩恵は実感できないだろうし、恩恵もなくただ指を加えて、その根拠のない勢いに流されていた人でも「はしか」かブームが通り過ぎたくらいの認識しかなく「バブル」というキーワードが一人歩きしだしている。

 

経済学的に見れば、株価や為替(円)の高騰と見られるこの現象は、最近また話題に上がっているものの、たとえその状況になっても当時のように末端まで恩恵がおり下がってくることは、まず無いだろう。

それより恐ろしいのは、「予想外の変化」「危機感」というイメージだけが資本の流れに利用され、金の流れや経済状況は順調で、実際それほど緊急でも無いのに関連したキーワードが、例えばト●ンプ氏などから発せられた途端、株価・為替が乱高下するキッカケに利用されることだ。

 

こうした相場は、実経済が正常であるのを好まない傾向がある。

 

上がったり下がったりしないと利ざやで儲けている仕手筋は儲からないからだ。

彼らは、バブルというネタを匂わすことで、相場を動かすキッカケにりようするテクニックを持っていると言えるだろう。

 

投資家にとって企業価値はつまるところ株価で判断され、企業努力の成果は彼らが努力しているほど評価されていないのも現実であって、企業の本質を見抜くよりも情報操作をした方が、たやすく相場を変えられることを知っている。

 

私は、すでに一般に流通するようなファンダメンタル情報は相場の上下に影響しにくくなっていると疑っているが、もちろん企業にとってその実績をプールした重要な成績結果が無駄たと言っているわけでは無い。

相場のABCを学ぶのにファンダメンタル情報は避けて通れないし、上の手段を持たない末端の投資家は手抜きは決して許されないが、必要以上にのめり込むと相場の本質に気づかず、仕手相場に踊らされるケースが増えるのではないだろうか。

 

ノイズにさえなりかねない判断情報は、聞き耳たてる時間だけチャンスを逃す機会損失であり、同じリスクを背負うのであれば、自分の目で確かめたテクニカルだけでも結果は出せると思っている。

 

本当にバブルの恐ろしさを体験した人々は、とっくに消えているか逆に大成功し仕掛けるがわに回っていて、その真実はもう伝説としてしか届かなくなっている。

 

それでも我々は、特殊な経済状況になったらその中を生き抜いて行かねばならない。

 

バブル時代を生きる実感が無くいつもと変わらない生活の中で、じわじわと変化するその実にとなる大きな変化を掴み取っているかどうかは、結果が出た後でなければ誰にも語れない。

 

過去のバブルば所詮昔あったことであり、これから起こる何かは将来全く別物として語られるものかもしれないのだ。

 

それを精査するのは、今。

 

まさに刻々と変化している今こそ、そのヒントが潜んでいてそれをどれだけのがさなかったかが、歴史が終わった後で我々の立場を左右する大きな差を生む。