くろまのパーソナル・ワークショップ

生活・仕事への分析力向上を目指し、あえて辛辣に物言います。

創生ビジネスの公募できる土壌

 

 地方創生に当たって、広くアイデアを募る場合には、単にテーマや課題を出すだけでは、もう集まらないかもしれません。

 代理店やリサーチ会社は、採算のとれそうな都市部案件に偏るし、一般公募だと課題丸投げではとっつきにくくて、集まらないかも知れません。

 

 地域自治体は、予算も余裕のない分どうしても成功させたいという気持ちはあるにしろ、これからは、実用的なビジネスプランが、リスク丸投げで集まる時代でも無くなります。

 ある程度テーマを絞り込んだ公募をして、運営や実施の段取りは自治体側で行う、棲み分けの配慮は避けられないのではないでしょうか。

 

 自治体は、公募をする前に良質のアイデアが集まり易い土壌を提供する努力あって、公募すできる時代と考えられます。

 

地方創生に女性の力を 起業コンテストで独創ビジネス支援 栃木 - 産経ニュース 

www.sankei.com

 

復活目覚ましい東山動植物園

 日本でも最大級の名古屋自慢の東山動植物園ですが、子供用遊園具の事故がありました。

www.asahi.com

 

 ようやく対策も立ってサービス再開されましたが、それに加えて新しい話題も加わって、一気に盛り返せそうです。

 

当動植物園のアイドルは、名称の商標登録をするなど、人気の勢いは継続中です。

www.asahi.com

 

 誕生日を祝ってくれるって、なかなか無いことですし、人気にあやかって関連商品も充実されているようで、喜ばしい話です。

www.asahi.com

モノとコトを結びつける視点

 地域が誇る伝統技術や精細な技術、産業をアピールする事はとても有意義な課題ですが、その表現手法はあまり開発されていないように見えますし、工夫の余地が無限にありそうです。

 

www.asahi.com

 

 紹介事例を見て感じたのは、地域に眠るアピールすべきものを、ひとつひとつ紹介するのではなく、相乗効果を生む工夫が光っている点です。

 一見ミスマッチな精密加工技術と歴史観光のふたつの地域自慢が、城という理解しやすいモニュメントで形になったこの事例は、まさに発想のブレイクスルーにつながるものです。

 

 

NHKまで。魅力の無い街を弄る視線

 国営放送局NHKまでも報道した、名古屋市民の「魅力無し」アンケートは、実施した名古屋市当局も寝耳に水だったろう。

 それよりもっと衝撃的だったのは、この地に住む者達のあまりに覚めすぎた反応だったろう。

www3.nhk.or.jp

 

 確かにマイナス面は少なく無い、交通マナーは来訪者にとってもランキングから言っても最悪と言われ続けているし、観光面でも名古屋のは繁華街は、早くに閉めてしまっていた時期があったり、全国のそれに比べて客引きがひどいことは、その筋では有名だった。

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 百歩譲って全国でもあるあるな話としても、最悪なのは、市民の地元を盛り上げようとする気概の低さが、このアンケートで露呈したことだった。

 

 その低さに他の都市も困惑したり、呆れさえした結果が、今回あちこちでの取り上げ記事に繋がったのだろう。

 

 プロ野でさえ、ドラゴンズが優勝したときは他の地域に負けないくらい盛り上がるのを見ても、名古屋城おもてなし武将隊のアツい演舞に拍手喝采する姿にも、その覚めきった雰囲気は微塵も無いのにも関わらずだ。

 

 他地域からの移住者が増えたからか? 東京や京都へのコンプレックスからか? 質実剛健の気質のせいか、盛り上がるようなテンションの空気を苦手としているのかもしれない。

 

 ひとつ思うのは、工場などの二次産業が主の地域で働く人には、生活する場所であって、衣食住以外の楽としての産業は、あくまで疲れやストレス発散をする場所しか求められなかったことも大きいと言うこと。

 

 その点で他の地域の娯楽産業より際立って、ギャンブル性の高いものが発展したり、個人性の高い娯楽産業に偏ったことで、排他性の強い娯楽は充実しても、周囲から集まってくるような、今時人気の共感性の高い娯楽産業が手抜きになっているのではないか。

 

 名古屋は仕事と生活の場所なのだと割り切って、観光は東へ西へ、また北へと日本のど真ん中にある地の利を生かして、割り切って生きる強かさが、覚めた姿と映っている、と見れば、名古屋人の独自性を説明出来そうだ。

 

 いずれにしても、名古屋市の観光関連の狼狽ぶりはそうとうなものだろう、いやそうでなければならないはずだ。

 

 時間のかかる事だけに、名古屋観光都市のイメージアップは、市民の独自性をどう変えていくかにかかっている。