HONDA N-VAN、ついに公開。
HONDA N-VANのティザー・サイトがついに公開されたー。
もう何度もうわさされ、筆者のようなクルマ好きとしても注目していた一台なんだけれど、去年あたりから結構確度の高い予測情報がネットで流れていたので、あれやこれやとその仕上がりを妄想していたところだった。
ブログ作成時に公開された画像は2点で、側面の逆光画像と特徴を示す部分内装画像で、細かく見ていくと結構詳細や特徴が確認できている。
この画像から、妄想していた特徴との合致点と相違点を示すために、以前から作成していた資料画像を掲載したい。
数か月前ほどから、クルマ情報サイトでテストカーのスクープ画像が流れていたので、筆者としてもより妄想の感度を上げるべく作成したのが下の画像たちで、結果後出しジャンケンになってしまったのは、残念。
参考にしたのがこの画像たち。
この画像からも、ウワサ通り屋根はハイルーフとノーマル2種類あるのが分かっていたが、この画像をベースにしてさらに詳細を詰めていきたい。
上と下のテストカー画像に引いた”赤線”が基準プロポーションの位置を示していて、下の真横画像で位置決めをしてみた。
なんせ、カムフラージュ迷彩塗装してて、一見プロポーションが分からないので最低限モノの位置が分かるように引いたが、他社(同社)のライバル車種と比較してこんな感じだろう。
同社のVAMOS・N-BOX、D社のHijet Carry・Cargo
N-VANはハイルーフ車で、ノーマルルーフのHijet Carryとほぼ同じ車高?
他のハイルーフ車とも、若干低いか同程度の車高(だといいな)と思われる。
註:”赤線”がN-VAN
車高は、1.5BOX系のN-BOX”緑線”と、1BOX系の他車の中間位かな。
サイズについては、軽自動車はご存知の通り全長と全幅は決まっていて、今の軽自動車が全長3.4m以下全幅1.48m以下の基準ギリギリの車がほとんどで、車高も、全高2.0m以下の規制があって、この点唯一1.5M台から2M付近まで様々だ。
N-VANは、カテゴリー上ティザーサイトにもあるように、主に商用・仕事向けの車で、昨今の軽自動車の交通事故問題で、衝突安全性が見直されている関係上、HONDA社も現行商用バン(VAMOS系)のモデルチェンジとかねているため、注目されているのは室内後部の荷室サイズと、使い勝手。
この点では、サイズ規制の大きい軽では1BOXが圧倒的有利だが、致命的に前面衝突に関して、新しい安全基準をクリアできないため、各社含め1.5BOXなるボンネット長が確保されるプロポーションにせざるを得ない事情があった。
N-VANも例にもれず1.5BOXプロポーションだと予想されていたが、商用車は荷を積めてナンボな車なので、荷室スペースが小さくなる点で分がわるく、その分をどうカバーするかが、この車の最大の関心事となっていた。
その事情を踏まえて、各部の比較をしてみたい。
下は同じプラットフォームを使用するとされるN-BOXと、側面アウトライン・各ポジションラインを重ねた図。
第一印象は、目的からも言えるがよりBOXYなプロポーションで背が高いこと、ただ意外だったのは、より箱型になる他の形状に比べ、フロントガラスだけN-BOXより斜めになっていることがわかる。
あと注目したいのが、引用した基画像が荒いので位置関係は不正確だと前置きして、タイヤ間(ホイールベース)の芯で高さを揃えてみると、誤差の範疇かもしれないがホイールベースが若干長いかもという点で、この点は賛否両論あろうがこの位は仕様変更可能だし、結構大きい意味があると思う。
長いといっても実寸で数センチだろうが、軽は室内サイズにおいてライバルに差をつけなければならない宿命にあり、たとえミリ単位差でもカタログスペックとして大きい意味をもつし、後で簡単に仕様変更できないだけに、もしこれが本当だったらHONDAの執念さえ感じる。
さて、そこから期待できるのは、エンジンマウントなどの改善でさらに前倒して、前座スペースをより前へずらし荷室長を少しでも確保できる事。
見てもらいたいのが、スクープ画像と現行N-BOXでの運転手の「顔の位置」で、前者ではシートスライドしていた可能性もあるものの、明らかにN-VANの方が運転者の頭が前に見えるのが根拠で、N-BOXよりシートポジションが前よりでは? と妄想してみた。
N-VANは商用車の割切りが何点かネットで指摘されていたので、乗用のN-BOXとは本来の目的の違いもあって、衝突安全性の面はあるものの、多少運転者の乗り心地を犠牲にして後部スペースを稼いでいないだろうか?
次に、商用車のキモである荷室スペースの使い勝手についての妄想。
N-BOXや他社のカタログ掲載図を使って作成したのが下の図たちで、ネットの噂ではシートバリエーションに”フルフラット化”があげられていて、イメージしやすく合成したのが下の図。
図のA寸法は、ほぼ1BOXと同等のサイズは可能で、さらにB寸法もN-BOXやN-BOX+ですでに実装された手法で他社より低い低床環境が実現できそうだ。(C、D寸法)
事実、公開されたティザーサイトの画像からも、段差のほぼ無い「フルフラット」化と低床化は証明されているよう。
E、F寸法も、先にあげた根拠から目いっぱい可能なサイズを実現していると思うし、想像していたシート変形も筆者の予想以上にきっちりできていて、フラット化の点はいい意味での誤算だった。
荷室高:N-BOX+などのノウハウで、商用軽ではダントツのトップと言える低床を実現して、背面からの荷物の積み下ろしに有利に見える。
期待したいのが、初回は見送られるかもしれないが、N-BOX+であった「スロープ」仕様のバリエーションが出てほしいもの、これの実現でよりレジャービークル的なジャンルで不動の位置を得るかもしれない。
まとめとして。
4月のHONDAが公開したティザーサイトの画像で、前から噂されていた助手席側の開口が、DAIHATSU社のタントの様にセンターピラーレスになることは確定した。
上でも上げた完全フルフラット床も併せて、室内外の移動や積荷の際の導線がとてもスムーズそうで、やり方によっては懸念されていた1×8サイズの建材も積載できそうだし、本格的な公開を目の前にして、まだまだいろんな使い方が妄想出来そうで、今後が楽しみな車だと感じた。
余談だがもともとHONDAには、ステップバンというとても人気があった優秀な車がかつて存在していて、N-VANも多分にその遺伝子を引き継ぐ車になっていそうで、この点でもデビューデーが楽しみだし、ワクワクする。
最後に、今回までに確認できた実車画像からも多くの点で裏付けられ、それを軽自動車ファンは良い意味で評価されている気がするので、まだ不明確な部分で期待したいのが、ステップバンにあった、後部開口ドアの上下分割化をあげたい。
これは、今の衝突安全基準の面で実現しにくいかもしれないが、同社兄貴分のステップワゴンで左右分割仕様を出しているだけに、遅くとも次のマイナーチェンジの時にでも実現してほしいと個人的には思う。