くろまのパーソナル・ワークショップ

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一段落? 韓国アイドルグループBTSの「Mステ」降板の波紋

報道後しばらく経ってもネットメディアは、年末の番組構成にまで影響を心配されるまでに取り上げるこの話題。

 

実際のミュージックファンの間では、どの程度影響が出ているんだろうか?

 

 

BTSなどの韓流アイドルが、兼ねてからのフジテレビが仕掛けた韓流ブームに乗っかって、相変わらずそこそこのシェアを持っている日本の音楽市場で、日韓の常識に関する温度差が浮き彫りになる。

 

この騒ぎがBTS側の意図的か偶発的かの真相については、追求する立場では無いにしても、一日本人の物書きとしては触れずに置けない。

 

邦楽のトレンドにはあまり注目しなくなって久しい世代だけれども、久しぶりに注目せざるを得なくなったこの騒ぎは、少なからず多くの日本人をざわつかせた。

おそらく……というあくまで個人想像ではあるものの、BTSメンバーのTシャツの選択には、日本人意識を意図した(わざと)ものでは無く今時の「戦争を知らない子供たち」がおかしがちな、

 

戦争=カッコいい

 

という戦争ファション化のあわれな犠牲者だったのだろうし、一部は韓国で実施されているであろう日本近代史の偏重教育がモロに結果に出た一時的なもの。

こうした音楽関連でしばしば見られる、反戦や逆に戦争肯定をテーマ化する風潮は、今やジャンル化したきらいがあって、どれだけその核心を掘り下げるかで本心ををついているかが問われるものだが、BTSの件は浅い認識ともしかしたら韓国の徴兵制に起因するものかもしれない。

そうならば、BTSのメンバー個人が背負う問題ではなく「今時の韓国世論」という、彼らには当たり前の日本観が蔓延したか韓国の国際認識のバランスの偏りを自覚できていない可能性が高く、ならば日本人から見て問題視されて然るべきだろう。 

 

厄介なのは今後も、風潮として彼らに限らず相変わらずの偏った観念を、世界に向けて正当化していく姿が見えてくるという、悪夢のような予測は避けられないこと。

 

日本側が正して治るものではないだろうし、むしろ正そうとすればするほど彼らは意固地になって、日本バッシングで相対的に自国の地位向上を辞めないだろう。

そもそも、日本と韓国(北朝鮮)は歴史的に中国との外交を通して、相容れない関係だったことからも、今更綺麗事を言い合える間柄ではないのは避けられない。

 

それらをひっくるめて、観光交流や経済協調が不可避な韓国とは中庸さが大切であり、もっともらしい「お隣付き合い」が求められるということなんだろう。

一部熱狂的な韓流支持層があるのも、双方の関係を善悪だけでの判別だけで語るのは「血の交わり」が脈々と続いている歴史的なつながりからも否定はできないし、目先の事象で感情だけの解決は適切でない。

 

そもそも、日本民族なる独自種族は存在しないし、韓国民族も存在しない以上は感覚的な比較差だけで感情的に差別しあうのも、何か適切でない気もする。

 

敢えて関係を深めるまでないにしても、お隣さんなんだから細く長くお付き合いする関係以上でも以下でもないビジネスライクで中庸的な「間を保つご近所関係」を、意識した方が結果的に関係はスムースになる。

 

お互いの間に、誰かが意図して作られた戦争観のズレとシワ寄せは、

しばらくの世代で引き継がれていく。

 

2国間の歴史事実は、いずれ良くも悪くも時間が経てば真実味は意味が薄れ、新しい価値観がシェアされお互いを結びつけてくれることを意識していく、その内面の意識が大事であって、外面の操作に抗うお互いの自覚の変化が起こるには、これからの世界情勢での立ち位置の変化が肝になる。

 

この認識が韓国の人々にどう映るか想像の域を出ないものの、

互いの共通認識として、

●今の認識に頑なにこだわらないこと、

●目先の損得をどれほど意識的に排除できるか、

 

が今後の関係を左右するはずだが、この考え方はあくまで日本人が考える意識であり、韓国人の意図はまた別にあるのであれば、話は平行線をたどるだろう。

まさしく、近くて遠い国同士の関係は、近い故に複雑にならざるを得ない。