サイバーコップが活躍する近未来の真実味
アメリカはセキュリティ上安定していて国土も広く、こうした近未来技術の自称実験は積極的で、近未来に関心の高い諸氏には面白い。
その近未来を語るのはとても楽しいことだけれども、それだけで終わるのは大人気ないことでもあり、この事実から受ける日本の影響は、日米のこれまでの関係からして無いはずがないだろう。
ニューヨーク市警のサイバーコップ化が止まらない。VR訓練をテスト中 | ギズモード・ジャパン
では、映画「マイノリティ・リポート」のような未来が、日本でも実現するのかどうかといえば全部を肯定するのは困難とはいえ、このニュースを知った少なくない人々が、危機感を覚えたとしてもそれは正しい反応だと思う。
こうした管理社会像として象徴的な警察システムの合理化は、人為的に紆余曲折しやすい「犯罪への、合理的で適切な判断」の客観性を担保するのにとても前向きな話だし、人間の持つ曖昧性の悪い面を補うものとして評価していい。
一方で、今まで人為的判断に慣れている私たちにとって、過剰な違和感と反感を生みやすい斬新さも持っているので、その評価は少々めんどうなことになりそうだ。
ただ、あくまで深読みせずシンプルに記事を読むかぎり、必要度に対して人材減少中の日本への導入があるとすれば、概ね喜ばしいシステムとしてみても良さそうだ。
裏読みすればきりがないのでここでは多くは書かないが、仮に政府が導入を国民に問うた際に、どれほど望まれていたとしても日本では、お約束のように「猛反対」が出るのはご存知の通りなので、起こる前に気に病むのは早計で、その良し悪しは実行されてから案じた方が良いかもしれない。