くろまのパーソナル・ワークショップ

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中国初OSデビューでも始まるドロ沼闘争

中国HUAWEI社が、米制裁のアオリでスマホ関連部品供給停止となり、独自OSの開発着手を発表に至ったが、成功すれば世界でも稀有な快挙。

 

 

 

ただその道は中国でも同様難しく、PCでもスマホにしてもOSの開発は著名な企業が挑んで失敗した経緯があるほどその難易度には、単に優れたGUIを実現させるだけでは事足りず、多様な市場に柔軟に対応できるマーケティングノウハウがネックになる。

 

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ファーウェイ、今秋にもAndroid代替の独自OS採用製品を発売?スマホ以外にも搭載の可能性 - Engadget 日本版


たとえ開発に成功したとして、それは中国市場での普及は比較的順調にいくとしても、海外特に欧米への普及はほぼ絶望的と言える。

市場規模から言って、欧米以外の新興国へ普及させる戦略も考えられるが、より独自製が強くなれば、今最も懸念される「セキュリティ」「情報支配」の疑いを自ら強めることになりかねない。

 

もし、中国OSが世界標準かするとすれば、OSの安全性と透明性をどれだけ理解に尽力できるかその誠意を示す必要があるが、過去の行動からはその片鱗さえ期待できないし、むしろ堂々と中国システムの正当性を主張しかねない。

 

 

アメリカだけで無く中国を低リスクで急成長させてしまった国の責務もおおきく、本来日本やドイツも、中国へ膨大な技術パテントやノウハウを、中国市場の餌に食いついて、安易に渡してしまった愚行を猛反省し、アメリカと同等の対中規制対策をすべきで、単に米に右ならえと言うことでなく日本独自で技術流出を止め、中国にこれ以上基礎技術不要の優位性を与えてはならないと言うこと。このままだとその悪影響は、そう遠くない将来でも対韓国のそれとは実害が桁違いにの規模になりかねない。

 

 

話を戻すと、つまりこのOSの普及は、中国そのものの世界戦略を明確に世界へ宣言するのと同義の意味を持ってくることになるため、中国が優位な5G中継機などの普及とセットで導入する戦略に、どこまで他国が乗ってくるかが成功のカギになる。

 

この中国製OSの登場は、本格的な米中経済インフラ戦争による、シェア二分化が本格化する前哨戦であり、米中の戦いが長期化する事をここでも証明されることになる。

さて、私達は単純に、ガジェットオタクと同等のお祭り騒ぎに加わっていていいのか? よくよく考える余地があるだろう。