最先端技術はお揃いがお好き?
最近の戦争は無人化が流行なのか、ステルス機軍事目的のドローン兵器の話題をよく目にする。
世に出回る最新技術は、往々にして軍事兵器からの転用(お下がり)技術によって新商品が出回るのが当たり前だったが、最近は米シリコンバレーなどの民間シンクタンクの方が、一部共産圏のそれを覗いて主権を握りつつあるのはご存知と思う。
大きな戦争がないとされる今でも、これら最新軍用兵器は時々ニュースでお披露目され、民間企業の参加意識を募っているが、最新兵器の形状がどの国のものでも非常に酷似しているのを、薄々お気づきの諸氏もいるだろう。
軍事転用技術は、その国にとっては第一級の極秘情報であり、個人情報以上に厳格に管理されているはずで、それでも結果兵器デザインがのるのはなぜか?
一般的に最先端技術は、開発段階で酷似することはよくあることで、一般的な危機でも航空旅客機などでも見られるもので、特に空力などの性能には自ずと形状は限定され、一部の専門家以外には判別は困難とされるほどのシビアな差となる。
このデザインの酷似がいざ驚異の対象で見られる軍用兵器では、似て非なるものでも公開情報の少なさから単に似ていると評価されがちになるために、本来隠された驚異が見通されることは稀だ。
その軍事目的に転用可能な最先端技術の多くが、実際には第二次世界大戦前後から最近までは、日本で開発された事実はご存知だろうか。
例えば元々軍用機を製作していた中島飛行機が、戦後その軽量化技術を応用し軽量の大衆車を制作した話があるが、これは今のスバル自動車の話だ。
その他にも、艦船技術では当時右に出る国は居なかった大型船舶では、戦争末期に投入された戦艦大和や武蔵などの超弩級戦艦が、戦時中には日の目を見なかったが、その大型造船技術が、戦後に石油タンカー造船に応用され、世界でも殆ど独占的に造船市場を席巻したのも有名な話。
さて、こうした兵器転用可能な、というより実質転用前提で開発された技術は、日本の高度成長期に世界で最初に発展進化し、その信用性が今でもジャパンクオリティとして高い評価を得ている。
その兵器転用ロジックによって発展しきた最先端技術群は現在共産思想圏に該当する中国の国家予算集中化によって移っており、圧倒的な潤沢な予算とスムースな意思決定機構によって、世界中のパテント技術がコピーされ、正当化されたかのように利用された結果、今や国家安全管理の最先端技術の多くは広大な中国市場で実験、採用され、普及し続ける中国都市部は、かつての近未来SFを凌駕する進化ぶりを見せている。
これらの管理システムが、他国にすぐ普及される危険性はないにしても、そう遠くない時代に多くの資本家が参入すれば、新しい市場として容易に普及する、超危険な未来像だと肝に銘じなければならない。