軽自動車というアドバンテージ
国内の自動車販売数ランキングでは、エコカーと同等に軽自動車の実績が大きく、ホンダのNBOXの連続1位の冠が示すように、何が評価され何が顧客に疎まれているのか、洗練された自動車ユーザーの目線は、次の段階に進展している。
日本で最もアツい市場に登場! 三菱自動車の新車「ekスペース」(マイナビニュース) - Yahoo!ニュース
最下位の三菱でさえ神頼みの軽自動車なのだから、当然と言えば当然にしても日本市場でのメーカーの飽和は大きな重しであったし、裾野企業を維持せざるを得ない産業構造が抱えた足かせが、得意とするはずの高生産性をスポイルしてきた。
その結果として、日本企業が本来進めたかった商品思考の高額化を失敗させて、軽自動車に高いコスパ意識を植え付けてしまったように見えるのだ。
投資家側に、自己リスクから逃避し企業に全て責任転嫁してきたツケも大きいが、企業側の投資家への説得力の低さもあったのだろう。
その目線で見れば、日本投資家の投資目線の課題を浮き彫りにし、企業側も無責任な海外投資家に無抵抗過ぎた課題も大きい。
一時期ホワイト・ナイツとか投資効果の是非が話題になったが、それは健全な投資環境があってのことであり、ミクロな投資目線で行動する個人投資家にとって、今後の大きな課題でもある。
もっと世界的目線で視観できる日本人投資家が増えなければ、投資での日本の影響力は無視し続けられるだろうし、世界の投資家はその視点のみで、日本を評価している現実を忘れてはならない。
自動車市場を例に上げたが、軽自動車と言う商品に隠された日本スペックの可能性の底深さを、決して侮ってはならないし、我々はその展開を誤ると、世界市場で大きな失敗をすることになりかねないのだ。